院長ブログ blog

日本消化器病学会医療安全委員会&日本気道管理学会コラボ企画

2025.08.31

8月31日の日曜日に、日本消化器内視鏡学会医療安全委員会の会議が東京でありましたが、その前に、日本気道管理学会のハンズオンセミナーに参加し、気道確保の認定書をゲットしました。

 消化器内視鏡検査における偶発症の全国調査は過去2回分を私がとりまとめました。そして、偶発症のなかでも死亡事例の上位に鎮静に起因した案件が多いことを報告しております。特に高齢者では少量の鎮静薬でも過鎮静となりやすく、万一呼吸停止となった場合に速やかに気道を確保し、人工呼吸を行う必要があります。特に、最近は鎮静薬も種々使われており、麻酔科レベルの経験が必要な薬も使用されております。そうした鎮静薬の使用の是非はともかくとして、過鎮静時への対応は常日頃から心得ておくべきです。ただ、日常診療では気管挿管の機会はあまり多いとは言えず、いざというときになかなかできない場合があるのではということで、日本消化器内視鏡学会では今後学術集会の時に、日本気道確保学会に協力の下、気道確保のハンズオンセミナーを企画することとし、その0回目、ようするに予備練習的なハンズオンセミナーを企画し、手始めに社会保健委員会の委員が受講したということです。そして、問題点を洗い出し、来年の春の総会時に、セミナーを円滑に開催するためにどうすべきかを議論しました。

私は、浜松医大在籍時に1年間救急部にも所属していたため、ACLSのインストラクターの資格もとりました。ですので、救急部主催のACLSの講習会では指導をする側であったので、気道確保についても指導してきた側でしたので、昔を思い出しながら気道確保のトレーニングを受けた次第です。

当院の救急カートには、喉頭鏡、挿管チューブ、リザーバーつきバックバルブマスク等気道確保に必要の物品はもわっております。幸いなことに一度も使用する場面はこれまでありませんでしたが、今後、いつでも使えるようにトレーニングすることは大事だと思った次第です。